共同センターロゴ小今月の話題(2021年5月)

子どもを産み育てるための職場環境の整備

2021.5.1

 今、様々な企業で社員が不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりに取り組む動きが広がっています。厚労省によると、日本で不妊を心配したことがある夫婦は35%。夫婦全体の29組に1組の割合だそうです。

 また、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は全体の18.2%で、5.5組に1組の割合にのぼっており、2017年には日本で5万6617人が生殖補助医療により誕生しています。これはこの年の全出生児(94万6065人)の6%にあたり、16.7人に1人の割合です。

 しかし、不妊治療と仕事の両立ができずに離職する人も増えています。そこで、厚労省が3月に「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」を作成しました。それを受け、次世代育成支援対策推進法に基づく「行動計画策定指針」が2月に改正され、4月1日より適用されています。

 この改正では、一般事業主の行動計画に係る部分について、「雇用環境の整備に関する事項」の(1)に、下記のような「不妊治療を受ける労働者に配慮した措置の実施」の項目が追加されました。

  • 以下のような措置を講ずること。
    • 不妊治療のために利用することができる休暇制度(多目的休暇を含む)
    • 半日単位・時間単位の年次有給休暇制度
    • 所定外労働の制限、時差出勤、フレックスタイム制、短時間勤務、テレワーク等
  • 下記の取組を併せて行うことが望ましいこと。
    • 両立の推進に関する取組体制の整備
    • 社内の労働者に対するニーズ調査
    • 企業の方針や休暇制度等の社内通知、社内の理解促進、相談対応
  • 不妊治療に係る個人情報の取り扱いに十分留意すること

 作成されたマニュアルには、支援制度の実際の事例に基づく制度の内容などが紹介されています。これらを参考にしながら、子どもを持ちたい人が、働きながら安心して産み育てる選択をできる、職場環境の整備が望まれます。

(この項終わり)