共同センターロゴ小今月の話題(2017年11月)

なぜハラスメント対策が必要なのか

2017.11.3

 職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)は、相手の尊厳や人格を傷つけ許されない行為です。そして、働く人が能力を十分に発揮することの妨げにもなります。

 その行為は、職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させられる行為を言います。

 職場におけるパワハラとはどのような行為を示すか、厚労省が具体的に公表しています。

  • 具体的な攻撃
    • ものを投げつけられ、身体に当たった
    • けられたり、殴られたりした
    • いきなり胸ぐらをつかまれて、説教された
  • 精神的な攻撃
    • 同僚の前で、上司から無能扱いする言葉を受けた
    • 皆の前で、些細なミスを大きな声で叱責された
    • 必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱られた
  • 人間関係からの切り離し
    • 理由もなく他の社員との接触や協力依頼を禁じられた
    • 先輩・上司に挨拶しても、無視され、挨拶してくれない
    • 根拠のない悪い噂を流され、会話してくれない
  • 過大な要求
    • 終業間際なのに、過大な仕事を毎回押しつけられる
    • 1人ではできない量の仕事を押しつけられる
    • 達成不可能な営業ノルマを常に与えられる
  • 過小な要求
    • 営業職なのに、倉庫の掃除を必要以上に強要される
    • 事務職で採用されたのに、仕事は草むしりだけ
    • 他の部署に異動させられ、仕事は何も与えられない
  • 個の侵害
    • 個人所有のスマホを勝手にのぞかれる
    • 不在時に、机の中を勝手に物色される
    • 休みの理由を根掘り葉掘りしつこく聞かれる

 2017年の4月、厚労省の「職場のパワハラに関する実態調査」からは、企業の相談窓口での相談のテーマでパワハラが最も多いと報告されています。また、過去3年間にパワハラを受けたことのある従業員は3人に1人いることが分っています。

 雇い主側のパワハラの予防と解決への取り組みは、先ず7割以上の企業で相談窓口が設置されていました。その効果は、取り組みの実施により従業員は相談しやすくなり、企業はパワハラの実態が把握できます。その結果、メンタルヘルス不調者の減少や、休職・離職者が減少しているそうです。

 しかしこの調査から、企業の規模が小さいと、相談窓口の設置化率が低く、従業員はパワハラを企業と関係のないところに相談し、企業規模の小さいところではパワハラの実態把握を難しくしている現状も分かってきました。

 パワハラ対応の課題は、パワハラを受けたと感じても「何もしなかった」と答えた従業員が40.9%いたことです。その人たちは、「何をしても解決にならないと思った」や、「職務上不利益が生じると思ったから」と回答しています。また、勤務先がどんな取り組みをしているのか「わからない」と回答した人が28.4%いたことは、せっかくパワハラ予防や解決に向けて様々に取り組んでも、職場全体が共通に認知していないこともわかりました。

 そして、パワハラを受けたときに、「怒りや不満、不安など感じた」「仕事に対する意欲が減退した」「眠れなくなった」「通院したり、服薬をした」などの調査回答から、大きなストレスを抱えたまま働き続ける従業員の存在が明らかになっています。

 社内のパワハラ予防策としては、

  1. トップのメッセージの発信
  2. 社内ルールの決定
  3. アンケートによる実態を把握
  4. 教育・研修
  5. 社内での周知・啓蒙

などがあります。また、その解決には、《相談窓口の設置》と《再発防止策の実施》が大切です。今一度、職場内のパワハラ対策の見直しが望まれます。

 詳しくは、厚生労働省のポータルサイト「あかるい職場応援団」にパワーハラスメント対策導入マニュアル・研修資料・アンケートのひな型がありますので、参考にしてください。

厚生労働省:あかるい職場応援団

https://no-pawahara.mhlw.go.jp/

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