共同センターロゴ小今月の話題(2016年6月)

転職理由ランキングで「ほかにやりたい仕事がある」が7回連続1位

2016.6.1

 (株)インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、2015年10月から2016年3月まで、転職希望者約3万人を対象に転職理由についての調査を行いました。その結果、求人増にともないポジティブな転職理由が増加している一方で、メーカー勤務者では「会社の将来が不安」という理由が最多となり、他の職業でも微増していました。

 転職理由のトップは2012年上半期(2012年4〜9月)から7回連続で「ほかにやりたい仕事がある」(12.2%)でした。次いで2位が「会社の将来が不安」(9.4%)、3位が「給与の不満がある」(7.5%)となりました。1位から6位までは前回と順位は変わらず、前回10位だった「雇用形態を代えたい」が7位に順位を上げました。

 今回の調査期間も前回同様、半年間に渡って求人数が増え続けました。普段は転職市場に出てこない企業やポジションで募集があっただけでなく、異業種からの転職を歓迎する求人も増加しています。「今がチャンス」と捉えて、元々やりたかった仕事へ転職しようとする人が引き続き多かったことが、「ほかにやりたい仕事がある」が1位を維持した要因だと考えられます。

 「専門知識・技術を習得したい」(前回比+0.1ポイント)「幅広い経験・知識を積みたい」(同+0.2ポイント)「市場価値を上げたい」(同+0.3ポイント)を転職理由に挙げる人の割合も増加しました。売り手市場である時期にキャリアを高めておきたいと、転職活動に踏み切るケースも増えたと言えるでしょう。

 一方で「会社の将来性が不安」も0.2ポイント割合が上昇しました。IT/通信/インターネット関連企業は求人数が多く、転職希望者1人当たりに何件の求人があるかを示す求人倍率が他業種よりも高水準を維持しています。この業種では、人材を計画通りに採用できていない企業で、研修を充実させたり、入社後に育成したりすることを前提に未経験者もしくは経験が浅い人を採用する求人も少なくないようです。そのため、より希望に近い仕事に就こうと転職活動を始める人が増えていると考えられています。

 今回の調査期間は企業ごとに業績の好不調が分かれたため、業績が悪化した企業の中には自社の将来を不安視した人が増えた可能性があります。半面、「給与の不安がある」「残業が多い/休日が少ない」といった転職理由も0.2ポイント減少しています。転職しやすい市況が続いているため、退職者を減らそうと、環境面や待遇面の改善を図る企業が増えていることが一因といえそうです。

(この項終わり)