共同センターロゴ小今月の話題(2015年5月)

「障害者差別禁止指針」で、すべての雇用主に障害者雇用の均等な機会と待遇の確保を

2015.5.1

 改正障害者雇用促進法に基づく「障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」(障害者差別禁止指針)と、「雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会若しくは待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するために事業主が講ずべき措置に関する指針」(合理的配慮指針)が、3月25日に厚生労働省より公表されました。

 この指針では、 すべての事業主を対象に、募集・採用、賃金、配置、昇進・昇格、教育訓練等の項目に関して、障害者であることを理由とする差別を禁止すること等を定めています。

 例えば、募集・採用にあたって、障害者であることを理由として、採用の対象から排除すること、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、採用基準を満たす人の中から障害者でない人を優先して採用すること等は禁止されます。

 ただし、積極的差別是正措置として障害者を有利に取り扱うこと、合理的配慮を提供し、労働能力等を適正に評価した結果、異なる扱いを行うこと等は、差別には該当しません。

 この指針では、すべての事業主を対象に、募集や採用時には障害者が応募しやすいような配慮を、採用後は仕事をしやすいような配慮をすること等を定めています。

 例えば、視覚障害者に対しては、募集内容について音声等で提供すること、視覚・言語障害者に対しては、面談を筆談により行うこと、肢体不自由者に対しては、机の高さを調整すること等作業を可能にする工夫を行うこと、知的障害者に対しては、本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと、精神障害者に対しては、出退勤時刻・休暇・休憩に関し通院・体調に配慮すること等の配慮が会社に求められます。

 ただし、合理的配慮の提供義務は、事業活動への影響の程度、費用・負担の程度、企業の規模等を総合的に判断し、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は除くとしています。

 厚生労働省では、平成28年4月の施行に向けて準備を進めており、企業としても動向を見守る必要がありそうです。

(この項終わり)