共同センターロゴ小今月の話題(2014年11月)

従業員に支給する「災害見舞金」についての考え方は?

2014.11.2

 近年、自然災害により各地で大きな被害が出ていることから、従業員への慶弔見舞金の支給等を検討する企業もあるのではないでしょうか。慶弔見舞金の支給事由は結婚や出産、本人や家族の死亡等、様々ですが、ここでは「災害見舞金」について見ていきます。

 自然災害による被害については、国が定める基準により全壊・半壊・床上浸水・床下浸水等の被害の判定が行われ、市町村はこの基準に基づき「罹災証明書」を発行します。そのため、民間企業でもこの基準に応じて定めることが一般的で、支給に際して罹災証明書の提出を求め、被災認定を行う方法がとられます。

 被害が甚大で従業員本人や家族が申請を行うことが困難な場合は、本人の同意を得て、企業が市町村に被災認定の照会を行う、速やかに支給することを優先して申請は事後受け付けるなど、柔軟な運用もなされているようです。

 一般的には、就業規則の慶弔見舞金に関する規定等に1類型として設けます。上記の通り市町村の発行する罹災証明書等に基づいて被災認定が行われることが一般的であるため、申請の際にこの提出を求める旨も規定しておくべきでしょう。

 労務行政研究所が行った東日本大震災直前の調査結果によれば、8割程度の企業が自然災害で住居や家財が被災した場合に災害見舞金を支給しているそうです。平均支給額は、被災の程度に応じて「全損失」で15万226円、「半損失」で8万7,848円、「一部損失」で4万5,521円、「床上浸水」で4万5,521円となっています。

 また、所得税法上、損害の程度に応じて一定の基準をもって見舞金の支給額を定められた「相当の見舞金」に該当すると判断されれば、給与として源泉徴収されることもありませんので、上記の調査結果等を参考に、明確に支給金額を規定しておくことが望ましいと言えます。

(この項終わり)