共同センターロゴ小今月の話題(2013年1月)

喫煙者は採用に不利な時代に

2013.1.7

 総合リゾート運営会社の星野リゾートの採用ページが話題になっています。社長メッセージとして、喫煙者を採用しない旨を宣言しているのです。社員の喫煙が作業効率や施設効率を低下させ、職場環境を悪化させるものであり、企業の競争力を弱めることになる、というのがその理由です。

 「企業が厳しい競争環境の中で生き残っていこうとしているときに、わざわざ組織にとってマイナスとなるような人材は採らない」という社長の強いメッセージと言えるでしょう。

 「平成23年 国民健康・栄養調査」(厚生労働省)によると、現在習慣的に喫煙している人の割合は、20.1%(男性32.4%、女性9.7%)で、前年度より微増。しかし、「平成24年 全国たばこ喫煙者率調査」(JT)では、平成24年の成人喫煙率は、男性が32.7%で、ピーク時(昭和41年)より55ポイントも減少しています。女性は10.4%で、ほぼ横ばい。タイミングとしては、タバコを規制しやすい時期なのかもしれません。

 こうした流れは今後も続くのでしょうか。職場を禁煙にする、しないのどちらであっても、会社の姿勢が定まっていなくては、喫煙する社員、しない社員の双方にとって不安が残るでしょう。

 アメリカでは喫煙の有無や肥満度などが昇進に影響すると言われています。我が国でそこまで積極的に評価の対象にすることは少ないと思いますが、「自身の健康管理ができていない」という印象を評価者に与えるようであれば、関係ないとは言い切れません。

 また、昨今取り沙汰されている、長時間労働や過重労働が喫煙とセットになると、脳疾患、心臓疾患が重症化したり死亡率がアップしたりすることが知られています。喫煙自体は個人の自由でも、それが長時間労働等に絡むと企業の安全配慮義務が問われるリスクにつながるのです。

 こうしてみると、「社員の健康管理=企業のリスク管理」という面から、喫煙の管理は重要な課題となってくるのではないでしょうか。

 なお、星野リゾートでは、現在喫煙者でも、入社時にタバコを断つことを誓約すれば採用選考に進むことはできるそうです。誓約書のようなものを提出させるのでしょうか。喫煙者に何らかのペナルティを与えるにしても、入社時にきちんと確認する必要があるでしょう。重要な事項を確認するには、書類で残すことが重要です。

(この項終わり)