共同センターロゴ小今月の話題(2009年1月)

「賃金不払い残業」「長時間労働」など深刻な労働時間

2009.1.7

 長時間労働の解消を図るため、厚生労働省は11月を「労働時間適正キャンペーン期間」と銘打って、その一環として、11月22日に各都道府県労働局において無料の「労働時間相談ダイヤル」を実施しました。今回、同省からその結果が発表されましたが、全国から寄せられた相談件数は、1日だけにもかかわらず、879件に上りました。

 相談内容は、「賃金不払残業」に関するものが400件(45.5%)、「長時間労働」に関するものが320件(36.4%)、「労働基準法上の管理監督者の取扱いに関するもの」が22件(2.5%)で、本人からの相談が502件(57.1%)、本人の家族からの相談が304件(34.6%)等となりました。

  「賃金不払残業」に関しては、「残業手当が一切支払われない」というものが176件、「残業手当が一律カットされる」というものが58件、「残業手当が定額払い」というものが53件あり、「長時間労働」に関しては、1カ月の総残業時間について、「100時間を超える」というものが137件、「80時間以上100時間未満」というものが59件あったそうです。

相談ダイヤルに寄せられた相談内容

  • 毎日22時〜23時まで働いており、1カ月の残業時間は100時間を超えている。過労で倒れて点滴を受けたこともある。健康診断も忙しくて受診できなかった。(金融・広告業)

  • 残業時間は自己申告制でタイムカードはない。実際には60時間くらい残業しているが、上司から過少申告を指示されており、4〜5時間程度しか申告できない。(事務職)

  • 支店長といっても、人事労務管理に関するものを含め権限らしいものはほとんどなかった。人員が不足していたため毎月100時間以上の残業を余儀なくさせられていたが、会社では管理監督者として扱われ残業手当は一切支払われなかった。(サービス業・支店長)

  • 息子が飲食店で働いている。所定労働時間は10時から23時までとなっているが、実際には9時までに出勤しないと遅刻とされ、また、休憩時間も昼に15分程度の食事をする時間のみである。休日も月4日程度しかなく、残業手当、休日手当は支払われていない。息子は精神不安定になっているようで、心配である。(労働者の家族)

  • 息子が工場で機械操作の仕事をしているが、労働時間が3時から19時までで、休憩もほとんどなく、今月は休日も1日しか取れていない。残業手当と深夜手当はまったく支払われていない。以前過労で倒れたことや、疲れて機械に巻き込まれて入院したこともあるので、息子の身体がとにかく心配である。(労働者の家族)

 人件費の削減に派遣労働者を増やしてきた企業が、現在、景気の悪化で契約終了前の雇い止め、大量解雇を進めています。一方で、働きすぎの仕組みは一向に改善されていない現状が明らかになりました。

 政府の貧困、雇用対策と、企業の適正な労働時間とワークシェアリングの実現を、両方セットで推進することが急務と言えるでしょう。  共同センターでは、適正な労働時間についての相談に応じています。

(この項終わり)