共同センターロゴ小今月の話題(2008年10月)

製造派遣の「2009年問題」

2008.10.1

 2009年3月1日を過ぎると、2006年以降に締結された派遣契約の期間が製造業に認められる上限の3年を迎えます。契約期限の到来に合わせ、企業には対応が求められることになります。これが「2009年問題」と呼ばれる問題です。

 2006年夏の「偽装請負騒動」をきっかけに請負から労働者派遣に切り替えた企業も多いため、派遣社員の契約期間の上限到達が本格化するのは2009年の秋以降になりそうです。

 2004年の労働者派遣法改正において、それまで認められていなかった製造業への労働者派遣(製造派遣)が「1年間」に限って解禁され、2007年にはこれが最長「3年間」に延長されました。2007年3月の時点で契約1年以内であった労働者派遣については、手続きを踏むことより契約期間を2年間延長することができるようになりました。

労働者派遣法では、契約期間が3年間を超えた場合、再度派遣契約を締結する際には3カ月間以上期間を空けなければいけないとされています。そこで、派遣先企業の対応策としては、

  • 派遣から請負に切り替える
  • 派遣から直接雇用に切り替える

の二つが考えられています。

 まず、請負への切替えについては、業務内容を検討しながら、「区分基準」(昭和61年労働省告示第37号)で示されている条件等をクリアしていく必要があります。その際には厚生労働省が発表した「製造業の請負事業の適正化及び雇用管理の改善に関する研究会報告書」(2007年6月29日)にあるチェックシートが参考になると思われます。

 一方、直接雇用への切替えは、人件費の増加などを伴うため、派遣先企業、特に中小企業には頭の痛い問題となります。

 いずれを選択するにしても、派遣先企業としては自社におけるリスクを考えながら、適切に対応していかなければなりません。

 キヤノンは今年3月、子会社を含めた工場などの製造現場で働く派遣社員(約1万2000人)の受入れを年内に全面的に打ち切り、半数を直接雇用の期間社員、残りの半数を請負会社との契約に切り替えることを明らかにしました。同社は偽装請負があるとして労働局などから指導を受け、派遣契約への切替えを順次すすめていましたが、直接雇用と請負とに再編する方針のようです。

*10月1日、本文冒頭を修正しました。

(この項終わり)