共同センターロゴ小今月の話題(2007年11月)

年金問題を考える(その2)

2007.11.1

(前回の記事は<「年金問題」を考える(2007.7.2)>)

 平成9年1月に基礎年金番号が導入され、現在は1人1番号で年金記録が管理されています。ですが、それ以前は、就職、転職や結婚などを機に別の年金番号が付けられ、複数の年金記録を持つ人も多くいました。

 基礎年金番号の導入時に約3億件あった年金記録は、その後の照合作業(名寄せ)で基礎年金番号に統合されていますが、現時点でも約5000万件の未統合の記録が残っています。そのほか、昭和29年4月1日以前に退職した被保険者(加入者)の記録約1430万件は、コンピュータに記録されておらず、マイクロフィルムに収録して管理されています。こうしたことから、年金記録を整理・統合することが求められ、現在、作業が進められています。

年金記録のチェックはいつまでに?

  1. 平成20年3月までに5000万件の記録とすべての方の記録を照合し、1430万件のマイクロフィルムの記録をコンピュータ上の記録とし、平成20年5月末までにすべての加入者の記録と照合を完了する予定となっています。

  2. 本人のものと思われる記録が見つかった受給者、被保険者(加入者)に平成20年3月までに通知する予定となっています。その他のすべての被保険者(加入者)には平成20年10月までに通知する予定となっています。

  3. 社会保険庁のマイクロフィルムの記録や市町村が保有する記録と、社会保険庁のコンピュータの記録とを突き合わせて、チェックの進み具合を半年ごとに公表する計画です。

こんな方は年金記録の確認を

  1. 転職をした方
    転職した会社に年金手帳を提出しないと新しい年金手帳と年金番号が振り出されます。基礎年金番号導入以前は自営業者から会社員、会社員から自営業者になると、国民年金と厚生年金の制度ごとに年金番号が振り出されていました。

  2. 結婚して姓が変わった方
    氏名が変わると年金記録のチェックから漏れて、統合されていない可能性があります。

  3. いろいろな読み方ができる氏名の方
    異なった読み方でデータ入力され、複数の年金番号が割り当てられている可能性があります。

  4. 特例納付をした方
    各月納付された保険料納付記録とは別に、過去にさかのぼって一括納付された特例納付などの記録は管理されています。対象となるのは、過去3回実施された特例納付や1年分を事前に納付する前納などの記録です。

年金記録の確認はそれぞれ下記まで

  • 電話相談:基礎年金番号、氏名、生年月日、住所などを聞かれます。

    • ねんきんあんしんダイアル(記録照会用のフリーダイアル)
      0120-657-830(24時間、土日も対応)
    • ねんきんダイアル
      0570-05-1165(全国どこからでも市内通話料金)

  • 社会保険事務所:全国309箇所で相談受付

    • 平日:午前8時30分〜午後7時
      社会保険庁のホームページから全国の社会保険事務所相談窓口の混雑状況や休日の相談日がわかります。市町村の他、大都市の繁華街で、臨時窓口を開設して出張相談もしています。

  • 社会保険庁ホームページの「年金個人情報提供サービス」   
    ユーザID・パスワードを取得すれば、自分の年金記録がパソコンで確認することができます。

    1. 社会保険庁のホームページにアクセス
    2. 申し込み
      基礎年金番号が必要です。年金手帳または基礎年金通知書を用意しましょう。
    3. 2週間程度でユーザIDパスワードが郵送

(この項終わり)