共同センターロゴ小今月の話題(2005年7月)

生涯現役社会をめざして

2005.07.01

 少子高齢化の日本では、国家財政の破綻が言われて久しく、所得税の見直しや年金受給年齢の引き上、消費税の増額等、生活者にとっては厳しい時代を迎えようとしています。そんな時代に求められることとは、日本の高齢者が生涯現役として生き生きとした生活を営めることではないでしょうか。

 以下に高齢者が遭遇する問題点を整理してみます。

年金と財政

 年金の受給開始年齢を見てみましょう。2001年では61歳だったものが、2004年に62歳となり、2007年には63歳、2010年に64歳、2013年以降は65歳と引き上げられています。

 しかし、2013年以降に、本当に65歳で受給できるかどうかわかりません。年金の財政状況が壊滅的だからです。年金不足額(約50兆円)は国民1人当たり約500万円(厚生労働省「平成16年財政再計算結果」を一橋大学高山憲之教授分析)にもなります。基礎年金の税金負担率を現在の三分の一から二分の一に増額しても、年金保険料率を改定したとしても、焼け石に水という状況です。

 また、消費税の増額を実施したとしても、地方財政の赤字額を差し引くと年金財政に回る額では不足分には足りません。年金財源が減少していることから、年金の受給開始年齢はさらに引き上げられると考えられます。ドイツの67歳、英国の68歳並みになるのではないでしょうか。

少子高齢化と高齢者雇用

 少子高齢化は加速し、総人口に対する65歳以上の人口は2015年には人口の約25%、実に4人に一人が65歳以上という超高齢化社会に入ります。(国立社会保障人口問題研究所「人口統計資料集」2001/2002より)

 雇用されている人の定年年齢は、年金受給開始年齢の引き上げに伴い高齢者雇用安定法によって

  1. 定年年齢を65歳に向け徐々に引き上げる(年金受給開始年齢と同時期)
  2. 定年制の廃止
  3. 一定の基準により60歳以上の年齢者を継続雇用または再雇用する

 などとなっています。

 現在のところ、65歳から69歳の働く意思と能力を持った人が実際に働いている割合は男性で35%超となっています。同じく60歳から64歳は71%を超えています。(総務省統計局統計データ2004より)

 これからの日本が進もうとしている、年金受給年齢が引き上げられ少子化が進む社会では、高齢者に、健康で、勤労意欲を失わず、少子高齢化による労働力不足を補うことが求められます。 たとえば、オーナーや代表者といった事業の経営者に求められるのは、生涯現役として活躍することです。例外は老舗や大企業で、そこでは後継者を育てることが経営者に最も求められることになります。

 70歳まではバリバリの現役として持てる能力や知力、技術を発揮し、その後は後見役として社会に貢献する。これからの日本の高齢者が目指すべき姿のひとつではないでしょうか。

(この項終わり)